皮肉にも人は情報に喜んで踊らされている。ダン・アリエリー「予想通り不合理」がわかる事例2選

予想通り不合理
    どうも、カルロス(@crls1031)です。

    僕は好きなのでイベント企画運営をたまにやってまして、2月にワークショップを予定しています。

    また画像加工ももはや趣味で、いろんな画像のオマージュを作っては遊んでいます。

    そんな中、ワークショップからは興味深いデータが取れ、友人から依頼された画像製作では面白い出来事に遭遇しました。

    これらの事象をダン・アリエリーの著書「予想どおりに不合理」の文脈に沿ってまとめておこうと思います。

     

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    ダン・アリエリー「予想どおり不合理」はご存知ですか?

    まずはダン・アリエリーの著書「予想どおり不合理」はご存知でしょうか。

    出典:https://ja.wikipedia.org/wiki/ダン・アリエリー

    行動経済学ブームを巻き起こした世界的ベストセラーですが、まぁ面白い。

    超オススメで、この本を読むと世界が、商売が、ビジネスが違った角度から見られるようになります。

     

    そもそも経済学では人間は「合理的経済人」と言って、最小限のコストで最大限の利益を得ようとするという前提が置かれていました。

    でも、本当に人間って合理的?と思うところは日常でたくさん見られますよね。

    そこに目をつけたダン・アリエリーは、日常の些細な行動結果を集め、「人間は合理的に判断しない」という実例をこの著書にまとめています。

     

    Youtubeでダン・アリエリーをチェック

    ダン・アリエリーは動画でもたくさん活躍されています。

    ダン・アリエリー

    興味ある方はぜひチェックして見てください^^

    YouTube「ダン・アリエリー」検索結果

    宝くじを1万円買ったら、5,300円損している

    まぁ簡単な例として「宝くじ」が知られますよね。

    買ったところで「期待収益がマイナスなので無駄じゃん」ということです。

    ジャンボ宝くじのサイトを見てみると還元率は47%です。

    つまり期待収益がマイナス53%ということです。

    統計的に見れば10,000円分買ったら5,300円分を損するということです。

    でも人間は宝くじ、めっちゃ買っちゃうんですw

     

    本書には宝くじの例こそ載っていませんが、もっと些細な実例がたくさん書かれています。

    目次は追うと「相対性の真相」、「需要と供給の誤謬」、「ゼロコストのコスト」、「社会規範のコスト」、「性的興奮の影響」と続き、とっても興味深いですし、実際面白いです。

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    事例1:軽トラ・キャンピングカー製作WSの参加料金

    さて、前提の共有が果てしなく長くなりましたが、ここからが本題です。

    2/11から軽トラ・キャングカー製作WSを予定しています。

    昨年の9月から温めていた企画でして、まず2018年9月6日に「こういうことをやりたい」と記事に構想をまとめ発表しました。

    その時のサムネイル画像はこちらで、「参加無料」ということを意図的に大々的に打ち出しました。

    軽トラ モバイルハウス

    興味がある人を把握するために応募フォームを用意しましたが、続々と参加希望者が現れました。

    モバイルハウス・ワークショップ

    募集開始してから5日で6名、合計で10名が応募しています。

    やる気満々な人のコメントを見てみると

    “全日程中の1〜2週間くらい”
    ”未定ですができるだけ長く参加したいです”
    “いつでも‼️仕事休んででも行きたいです!”

    という溢れんばかりの気持ちです。

     

    この構想は実際に2019年2月11日から開催することになりました。

    しかし以前に応募頂いた10名来たところで全員をしっかり対応するのは難しいです。

    なので参加費を1万円に変更して、再度2019年1月18日に募集を開始しました。

    軽トラ キャンピングカー WS

    その結果がコチラです。

    モバイルハウス・ワークショップ

    現在、募集開始6日経っていますが応募0名、なんの音沙汰もありません。

    あのやる気満々だった人たちはどこへ行ってしまったのでしょう・・・?!

    「無料の魔力」についての記述

    上記の実証実験は「無料か無料でないか」がポイントだと思います。

    ダン・アリエリーは著書の中でこのあたりに関して、様々なユニークな実験を繰り返しています。

    その結果を踏まえて、この現象に関してはこのように記しています。

    無料!の何がこんなにも心をそそるのだろう。自分がほんとうに求めているものではなくても、無料!となると不合理にも飛びつきたくなるのはなぜなのか。

    わたしの考える答えはこうだ。たいていの商取引にはよい面と悪い面があるが、何かが無料!になると、わたしたちは悪い面を忘れさり、無料!であることに感動して、提供されているものを実際よりずっと価値あるものと思ってしまう。なぜだろう。それは、人間が失うことを本質的に恐れるからではないかと思う。無料!のほんとうの魅力は、恐れと結びついている。無料!のものを選べば、目に見えて何かを失う心配はない(なにしろ無料なのだ)。ところが、無料でないものを選ぶと、まずい選択をしたかもしれないという危険性がどうしても残る。だから、どちらにするかと言われれば、無料のほうを選ぶ。

    そのため、価格設定の世界ではゼロはたんなる価格とはみなされない。たしかに、一〇セントの差が需要に大きなちがいを生むこともある(何百万バレルもの石油を売っているとすれば重要な問題だ)。しかし、無料!の感動にうち勝てるものは何もない。値段ゼロの効果は、単独で独自のカテゴリーをつくっている。

    僕のワークショップが価値のないものだとは言っているわけではありません。

    でもここに書かれているように「無料」に飛びついた参加希望者は多くいたと思います。

    宿泊料は民間の施設をお借りするので4,000円ですが、“1~2週間参加したい”と言った人はMAXで

    4,000円 × 14日 = 56,000円

    を支払う予定だったのです。

    それが参加費1万円になった瞬間に参加する意思がなくなるというのは非常に興味深かったです。

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    事例2:ロゴデザインの価格

    友人がモバイルハウスのオンサロンを運営していて、よくわからないまま僕も参加していました。

    (※ モバイルハウス:軽トラ・キャンピングカーなどの可動する小屋)

    このオンラインサロンは巷にあるような定額制のものではなく、“投げ銭”、ギフトエコノミーでの運営に挑戦しています。

    モバイルハウス サロン

    サロン内ではZOOMを活用したオンライン会議のコンテンツが活発です。

    そこで、アメトークをオマージュしたロゴを得意な人に作ってほしいという依頼がありました。

    出典:https://www.tv-asahi.co.jp/ametalk/

    僕はこういった画像作りが趣味であり得意なので、喜んで手をあげ早速作り上げました。

    モバトーーク

    僕がオマージュして作った画像

    ① 水玉の部分をキャンピングカーに変更

    ② 左のオブジェの色を反転

    という部分がこだわりですね。

    我ながら満足のできあがりとなりました。

     

    僕は友達だし、得意だから喜んでやりました。

    作業中はすごく楽しかったですし。

    ですが、彼は僕の作業に少額ながらお礼をすると言ってくれました。

     

    その発言を受け、僕の中で事態は一変しました。

    「お礼をしてくれる」と聞くと、とても期待し始めてしまいました。

    実際、作業には(僕の技術で)3時間程度かかかりましたし、時給1,000円だとしても3,000円

    ピカソが通りすがりのファンの要望に答え、紙に30秒で描いた絵が100万ドルなんてエピソードがありますよね。

    そこまで技術を培った時間も考慮するという話だと思いますが、僕もこのロゴを作り上げられるようになるまでの時間も考慮し始めてしまうわけです。

    気分はピカソですが、一般的なロゴデザインなら1万円くらいしても妥当ですしね。

     

    そんな思惑が錯綜する中、僕が実際に手にしたお礼は「1,000円」でした。

    モバイルハウスサロン

    1,000円・・・

    まぁ、そうですよね。。。

    僕が期待してしまったのが問題なだけですが、とってもガッカリする結果となりました。

    「社会規範と市場規範」についての記述

    この分野に関してもダン・アリエリーは日常の具体的な事例をたくさん踏まえて記しています。

    4章には「社会規範のコスト〜なぜ楽しみでやっていたことが、報酬をもらったとたん楽しくなくなるのか〜」というものがあります。

    もうタイトルから見て、僕の実体験とそのままですよね。

    以下にはポイントだと思う部分を引用します。

    (長いのでマーカーの部分だけでも)

    何年も前にマーガレット・クラーク、ジャドソン・ミルズ、アラン・フィスクが指摘したように、それはわたしたちがふたつの異なる世界──社会規範が優勢な世界と、市場規範が規則をつくる世界──に同時に生きているからだ。社会規範には、友だち同士の頼みごとが含まれる。ソファーを運ぶから手伝ってくれない?タイヤ交換をするから手伝ってくれない?社会規範は、わたしたちの社交性や共同体の必要性と切っても切れない関係にある。たいていほのぼのとしている。即座にお返しをする必要はない。あなたが隣人のソファーを運ぶのを手伝ったとしても、ただちに隣人がやってきてあなたのソファーを運ばなければいけないわけではない。ちょうど他人のためにドアをあけるようなものだ。どちらもいい気分になり、すぐにお返しをする必要はない。

    ふたつめの世界、市場規範に支配された世界はまったくちがう。ほのぼのとしたものは何もない。賃金、価格、賃貸料、利息、費用便益など、やりとりはシビアだ。このような市場のかかわりあいがかならずしも悪いとか卑劣だというわけではない。市場規範には、独立独歩、独創性、個人主義も含まれるが、対等な利益や迅速な支払いという意味合いもある。市場規範のなかにいるときは、支払った分に見合うものが手にはいる。そういうものだ。

    通りすがりの人にトラックからソファーをおろすのを手伝ってくれないかと依頼する再現実験をおこなった。結果はやはり同じだった。人々は無料でなら喜んで働くし、相応の賃金が出ても喜んで働く。ところが、ほんの少額支払うと申しでると、そのまま立ちさってしまう。

    わたしたちはふたつの世界に住んでいる。一方は社会的交流の特徴をもち、もう一方は市場的交流の特徴をもつ。わたしたちは、この二種類の人間関係にそれぞれちがった規範を適用する。また、これまで見てきたように、社会的交流に市場規範を導入すると、社会規範を逸脱し、人間関係を損ねることになる。一度この失敗を犯すと、社会的な関係を修復するのはむずかしい。楽しい感謝祭のディナーに謝礼を払うと申しでたが最後、義母は何年ものあいだそのできごとを根にもつだろう。もし、恋人になるかもしれない相手に、さっさと本題にはいって、デート代を割り勘にして、ベッドに直行しようと提案すれば、おそらくその恋は永遠に壊れてしまうだろう。

    ダン・アリエリーはこう書いているわけです。

    不変の人間心理の部分なので、いくら僕に期待するな!と言ってもやっぱり期待してしまうわけです。

    この事例では僕よりも友人が「社会規範から市場規範にフィールドを変えてしまった」ことが問題なのでしょう。

    僕は無償だったら喜んでいたと思いますし、次会った時にご飯をご馳走してくれたくらいだったらもっと喜んでいたことでしょう。

    たとえ、それが1,000円以下のランチだとしてもです。

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    まとめ:人間は予想どおりに不合理だ!

    まぁ長い文章となりましたが、ダン・アリエリー「予想どおり不合理」が面白いってことです。

    ちょっと前に読んで、実際に自分に同じような事例が起こったので非常に面白かったわけです。

    ここに書かれている人間の心理を学び、ビジネスでも実生活でも巧みに生かしていきたいものですね^^

    この本はとってもオススメです!

予想通り不合理

この思い、届けッ!!!

ABOUTこの記事をかいた人

1988年、生まれのみ岩手県花巻市で、育ちは神奈川県川崎市。2011年、早稲田大学 政治経済学部 経済学科を卒業。体育会ラグビー部に所属し、日本一を経験。五郎丸選手が4年生の時に1年生だった。2011年、野村證券入社。自分の能力のなさに絶望し、1年半で逃げるように退社。その後独立を試みるも、騙されて貯金を切り崩し、アイフル・アコム・レイクで借金100万円を負った。ブログを開始し、今までの失敗談や自分の考えを書き始めると、人生が面白くなり始める。